syamu
工員A「おい!土竜!何度言ったらわかるんや!?」
ずんぺい「ダデェェェ??」
工員A「おまえ、この部品を先に組み込まなかったら意味ないやろ!わからんのか!もう三度目やぞ…?」
ずんぺい「エッ?エッ?」
ずんぺい「ワ、ワカッタダデ…」
工員A「ほんまに分かってたら三回もこんなミスするかいな 頭足らなすぎやぞ」
ずんぺい「…」
ずんぺい(オラ頭いいけん……)
工員A「おまえもうええわ、今日はあがれや」
ずんぺい「! こ、困るだで!オトサンに怒られる…」

ずんぺいは度重なるミスで何度も就業時間中に家に帰らされていた。それが父親の耳に入り、こっぴどく叱られたことがあるのだ。
工員A「こっちも困るんや!この部品カシメしとるから修正効かないんやで??後工程のものも皆不良やで? おまえ責任取れるんか?」
ずんぺい「アトコウテイ…?」
工員A「…… 。 もうほんまええから。じゃあBラインの清掃でもしといてくれ。何かあったら言うんやぞ?」
ずんぺい「わかっただで!」
工員A「あとな?敬語くらい使わんかい!ボンクラ!」
ずんぺい「ソソソソ…」

ずんぺい「」トコトコトコ…
工員B「おう、はまさきくん。話は聞いとる。このラインはな、結構切粉が出るんや。ゆっくりでええから、ライン周辺の切粉を集めて捨ててくれ。危ないし、なにかあってもラインはいじらんでええぞ。警告音なったら連絡してくれればええよ。ええな?」
ずんぺい「ワカリマシタ…」
工員B(ほんまラインだけはいじってくれるなよ…おまえの指より高いんじゃ)

ずんぺい「だで~♪だで~♪」
帰らなくてすんだずんぺいはご機嫌になり、鼻唄を歌いながら清掃を始めた。
Bラインは先ほどまでのAラインで組んだ子部品群を最終Assyする工程で、ラインそのものにもそれなりの資金を費やしていた。

ずんぺいが清掃を始めてしばらくすると
Bライン「ビーッ!ビーッ!ビーッ!」
ずんぺい「だ、だで??」
ずんぺいが清掃していた箇所の近くでけたたましくエラー音がなり始めた。
ワークが引っ掛かり、コンベアが詰まっていたのだ。
ずんぺい「Bさんは何もしなくて良いって言ってただで!」
ずんぺい「オラは掃除を続ければいいだで」

工員Bは知らなかった。ずんぺいは自分の都合の良いことしか耳に入れないことを。
工員Aは身をもって知っていたため、ずんぺいを工員Bに押し付けたのだ。
ギリギリの人員でラインを回す工員らにとって、工数としてカウントできないずんぺいと仕事をするのは苦痛であるとともに工数の無駄遣いに感じられた。
実際無駄遣いなのだが。

工員B「おい!浜崎!!」
ずんぺい「えっ?なんだで??」
工員B「おまえ警告音がこんなになってるのに、なに鼻唄歌って遊んでんだ!バカじゃねーのか??」
ずんぺい「バカって言う方がバカなんだで アッアッアッ」
工員B「てめえマジふざけんな」
工員Bは電話を掛け始めた。
工員B「あ、おつかれさまです。」
工員B「ええ、ええ。 浜崎おねがいしていっすか?」
工員B「えっ?それでいいです?わかりました。」
ずんぺい(人が話してる最中に電話するなんて失礼なやつだで… こんなやつまともな人生歩まないだで…)
工員B「おい、浜崎!」
ずんぺい「エッ…」ビクッ
工員B「おまえ今日はもう帰っていいから。」
ずんぺい「!!それは困るだで!仕事させてくれだでぇぇ」
工員B「おまえが居ると迷惑なんだよ!おまえ、何一つまともにできないじゃないか!」
ずんぺい「ソ、ソンナコトナイダデ…」

工員B「警告音なってても無視するし、掃除だってまともにできてないじゃないか!」
ずんぺい「エッ…」
ずんぺい「で、でも!工員Bさんはオラの掃除見てて何も言わなかっただでっ!」
工員B「なんでおまえのために時間使わなきゃならないんだ。おまえちゃんと高校出てるのか?掃除もまともにできないなんて」
工員B「だいたいおまえに掃除させてたのはな、他に使い道が無いからなんだよ!」
ずんぺい「ソ,ソンナ… ヤ、ヤクニタッテルダデ…」シクシク
工員B「……。もういいから今日は帰れ。そういう話になったから。」
ずんぺい「…。アイ…。」
工員B「ほんと何の役にもたたないな、おまえ」
工員B「給料泥棒」
ずんぺい「」テクテク… グスッグスッ

………
……
貝塚勃起宿舎

ずんぺい「ただいまだで…」
カスゴリ「ずんぺい、おかえり。やけに今日は早いんだね?」
ずんぺい「きょ、今日は仕事早く終わったんだで オラにかかればあんな仕事余裕だで!アッアッアッ」
ずんぺい「そう、ずんぺいはできる子やねぇ」
ずんぺい「アッアッアッ」
ずんぺい(バレないようにしないと…)

―五時間後―
焼肉「帰ったぞ」
カスゴリ「おかえりなさい」
ずんぺい「お、おかえりだで…オトサン…」
焼肉「」
ビターーーン!
突然焼肉に殴り付けられ、ずんぺいは尻餅をついた。
ずんぺい「だで!?」
ずんぺい「な、なにするだで…オトサン…」
カスゴリ「なにするの!」
焼肉「ワレは黙ってろ」
焼肉「ずんぺい、今日も早う帰ってきたんじゃってな?」
ずんぺい「エッ」
焼肉「派遣会社から連絡がきたでぇ」
焼肉「われまともに働けんで早う返されたんじゃってな?」

焼肉「派遣先からもうこんでええって連絡が来たんじゃ」
焼肉「それから派遣会社はワレを首にするんじゃと」
ずんぺい「ソ,ソンナ…」
焼肉「われよっぽど使えんのじゃのぉ」
ずんぺい「ひ、酷いだで!オトサンそれでなんて言ったんだで??」
焼肉「おまえ、度々職場で迷惑かけてたんじゃってな?」
焼肉「代わりに謝っといたわ」
焼肉「ずんぺい、ワレまた引きこもりしたら許さんぞ」
焼肉「明日からちゃんと職安通うんやぞ、わかったな?」
ずんぺい「ア,アイ…」

ずんぺいは焼肉の怒気に完全に気圧されてしまった。

youtuber引退後、知的障害者のように家に引きこもるずんぺいに焼肉は働くことを迫った。ずんぺいの更正は半ば諦めていたが、自身やカスゴリの老後を考えるとずんぺいには定職についてもらいたかった。両親の死後もなんとか食べていけるように…。
焼肉がほうぼうを探してようやく派遣の仕事を見つけることができた。そんな職をずんぺいは3ヶ月で首になってしまったのだ。
焼肉(あいつ、ほんまに知的障害者なんじゃろうのう…)

…………
………
……
翌日、ハローワーク
ずんぺいの姿はそこにあった。職を探すためだったがずんぺいは職を見つけたくなかった。
ずんぺい(オラがなんで働かなくちゃいかんだで…)
ずんぺい(オトサンがオラを食べさせてくれてればええんだで…)
ずんぺい(オラみたいなクリエイティブな人間の職なんてこんな場所にはないだで、アッアッアッ)
ずんぺい(youtuberのときアンチが沸かなければこんなことには…)グスッグスッ
ずんぺい(ぜんぶアンチのせいだで!)

ハロワ職員「書類を見せていただきます。」
ハロワ職員「空白期間長いですね…」
ハロワ「それでどのような職をお探しですか?」
ハロワ職員はニコリともせず事務的にそう聞いた。毎日複数の求職者に接するハロワ職員にとってはずんぺいも複数の中の一人なのである。
ずんぺい「アッ… ソ,ソノ……」

ずんぺい「ソ、ソソソソソ……」
ハロワ職員「はい?なんて言っているんです??」

※読みやすさを優先して全角で書きます。臨場感が必要な場合は各自半角にして読み替えて見てください。

ずんぺい「か…体が…よ、弱いだで…」
ハロワ職員「はい?それで??」
ずんぺい「そ、それで……あ、あまりキツくない仕事が良い…だで…」
ハロワ職員「書類の資格・経験欄にはなにも書いてありませんが、何かありませんか??」
ずんぺい「!!」
ずんぺい「あ、あ、あるだで!」
ハロワ職員「どんなものですか?」
ずんぺい「大人気youtuber、作詞作曲、小説執筆、それに!それに!!」
ハロワ職員「あーいや、趣味の話じゃないです。仕事上の資格やご経験の話をですね……。」
ずんぺい「それはきみがそう思ってるだけやろ!」
ずんぺい「収入が1円でもあれば立派なお仕事でしょ??」
ハロワ職員「」カチン
ハロワ職員で公務員とはいえ、人間である。ずんぺいの勘違いに少々腹がたったハロワ職員は少し質問することにした。

ハロワ職員「じゃあなんでそのお仕事(笑)して稼がないんですか?ハロワに来る必要ないでしょ笑」
ずんぺい「エッ…」
ずんぺい「そ…それはだで…… 両親の反対にあって……」
ハロワ職員「なんでご両親は反対されてるんです?収入あるのに笑」
ずんぺい「だ、だで……」
ハロワ職員「質問を変えましょう。それらのお仕事(笑)で月いくらくらい稼げるもんなんです?」
ずんぺい「つ…つ…月…イ…」
ハロワ職員「いくらなんです??月10万ですか?」
ずんぺい「……。月一万だで……。」
ずんぺい「で、でも!でも! 続けていれば月10万はいけたはずなんだで!それが!それが!両親やアンチが邪魔をして!」

まわりの人々「なにあれ……」ヒソヒソ
感情を爆発させてしまったずんぺいを見た他の求職者が集まってきてしまった。

ずんぺい「ウッウッ……」シクシク
ハロワ職員「浜崎さん。それを何て言うか知ってますか?」
ずんぺい「……。」
ハロワ職員「とらぬ狸の皮算用」
ハロワ職員「机上の空論」
ハロワ職員「夢物語」
ずんぺい「アッアッアッ!イーイヤイヤイヤ!ミーンミンミンミン!」
ハロワ職員「ほら、そうやってすぐ話を反らそうとしますよね?」
ずんぺい「んぐ……」

ハロワ職員「現実を見ないとダメです。浜崎さんはどんなに長く続けてても月1万も稼げませんし、それどころかそれもすぐに無くなってましたよ。」
ずんぺい「そ……そんなことは……」
ハロワ職員「あなた、本気でそれらをやってました?」
ずんぺい「や……やってただで…!」
ハロワ職員「本当に本気でやってたならもう無理ですよ。 実はあなたの動画見たことありますけど、企画も編集もオフ会も何一つまともにできてなかったですよ」
ハロワ職員は俺オナ民だったのだ!
ずんぺい「そ……それはきみが…」
ハロワ職員「きみがそう思ってるだけやろ、ですか? それですよ、それ」
ずんぺい「っ……」
ハロワ職員「そうやって逃げてるだけなんです、浜崎さんは。」
ハロワ職員「今日はもうおうちに帰って、もう一度ゆっくり考えてみてください。」
ハロワ職員「帰る前にPCで求人票みていってください。現実がわかりますよ。」
ずんぺい「……」
ハロワ職員「あ、そうそう。ハローワークのPCでツイッターとか書き込み行為しなおでくださいね? ずっとダメですからね?NGでない日なんてないですから。」
ずんぺい「……。」トコトコ
ハロワ職員「まぁ、そんなことできないようになってるけどな。」
ハロワ職員「あいつ、これでまともになればいいけどなぁ……」

………
……
ずんぺい(なんなんだで、あいつ!)
ずんぺい(オラの動画見たことあるとか言ってたけど、アンチやったんか)
ずんぺい(……凸されないやろか…?)
ずんぺい(コアイダデ…オトサンニバレタクナイ……イヤジャワ……)

ギィ~バタン!
ずんぺい「…ただいまだで…」
カスゴリ「おかえり、なにか良い求人あったかい?」
ずんぺい「今日は職員に希望を伝えてざっと求人票見てきただで」
カスゴリ「人手不足って言うし、頑張れば職見つかるんじゃない?」
ずんぺい「……」(おまえも働くだで…)
カスゴリ「明日も行くんだよ?」
ずんぺい「ア,アイ…」
ずんぺい(なんでオラが働かなくちゃならんだで…)

―その日の夕方―

焼肉「帰ったぞ」
カスゴリ「おかえりなさい」
ずんぺい「オトサン……おかえりだで…」
焼肉「ワレ、どこぞに応募したのか?」
ずんぺい「い…いや……ま、まだだで…」
焼肉「あ?」
ずんぺい「きゅ、求人票みて職員と面談してきただで…」
焼肉「どがいな職を希望したんじゃ?」
ずんぺい「か…体が弱いから……キツくないやつをお願いしただで……」
焼肉「悪いなぁ頭の方じゃないか、バカタレ」
ずんぺい「……」(オラッ…オラッ……頭は…いいけん……)
カスゴリ「そんな言い方しなくても…」
焼肉「本当のことじゃろ」
焼肉「youtuberだかなんかわからんが、家の恥をさらしやがって、頭時間なるで」

焼肉「ずんぺい」
ずんぺい「な、なに?オトサン…?」
焼肉「ワレ今度まともに就職できんかったら施設にいれるけぇな」
ずんぺい(しせつ…?しせつってなんだで…)
ずんぺい「オトサン…、しせつってなんだで…?」
焼肉「障害者総合支援センターていうのがあって、就労支援もやってくれとるんだ」
ずんぺい「…?」
焼肉「ワレみたいな知恵遅れに仕事を探してくれとるんだ」
カスゴリ「おとうさん!」
ずんぺい「…だで…」
焼肉「ん?」
ずんぺい「オラは!オラは…っ!知恵遅れじゃない!」
焼肉「なら就職してみせろ」
ずんぺい「アッアッアッ」
焼肉「オトサン楽しみにしとるけぇな」
ずんぺい「……」
ずんぺい(なんだでなんだで!みんなでオラのこと知恵遅れ扱いして…!)

ずんぺい「こうなったら就職して見返してやるだで…」
ずんぺい「今日ははやく寝るだで…」

―翌日―
ハロワにて

ずんぺい「おはようだで!」
俺オナハロワ職員「浜崎さんおはようございます。」
俺オナハロワ職員「就職活動するんです?」
ずんぺい「そうだで!」
俺オナハロワ職員(やっと働く気になったか、クソ土竜)
俺オナハロワ職員「それではどの求人にします? 紹介状渡すので。」
ずんぺい「そうだでな… これとこれとこれお願いだで」

①倉庫内作業員

仕事内容

募集職種名 倉庫内作業員(求人番号:*****)
仕事詳細
商品の入出荷作業
(自転車、部品、パーツ、アウトドア用品など)
コンテナでの荷受け
フォークリフトの運転(未経験可)
簡単なパソコン操作

②電子材の検査、梱包
募集職種名 電子材の検査・梱包
※※ 急募 ※※(求人番号:********)仕事詳細
電子材料素材の検査、梱包
*自動車、家電、太陽光発電関連の加工品(部品)メーカ ー向け電子材の検査・梱包
*経験不問求人です。お気軽にお問合せください。

③募集職種名配管工見習
(求人番号:********)
仕事詳細
●新築の戸建やリフォームに伴う水道配管の仕事です。
●未経験からでも手に「職」をつけることができるよう指導いたします。
*経験不問求人です。お気軽にお問合せください。

企業①……

面接官①「どうぞー」
ずんぺい「アイ…」

企業①の人事担当である面接官①は今年28歳。
専門卒業後入社後し、8年がたった。まじめに勤務を続け、それなりに責任のある仕事も任されるようになっていた。
今回は面接官としての経験を積ませる意味もあったため、替えの効く作業員の一次選考を任されていた。しかし、面接官①は派手さはないが、実直な勤務姿勢か評価されている。
この日も二次面接へおかしな人材を流さないよう注意深く面接を行っていた。

面接官①「こんにちは!本日はわざわざお越しくださりありがとうございます。よろしくお願いいたします。」
ずんぺい「ア…アイ……ヨ、ヨロシクダデ…」
面接官①(あれ…?この人なにかおかしいな)
面接官①(書類も空白が多いんだよなぁ……)
面接官①「まずは自己紹介をお願いします。」
ずんぺい「エッ?エッ?」
ずんぺい「濱崎ずんぺいだで…。34歳…デスゥゥゥ」
ずんぺい「…」
面接官①「…」
面接官①「えっ… 終わりですか??」
ずんぺい「はいだで…」
面接官①(えぇ…なにこいつ…)

一般的に面接で自己紹介を求められることはよくある。
その場合、求職者は姓名、学歴、職務経験を簡潔に面接官に分かりやすく話さえすれば問題はない。
しかし、ずんぺいの回答は簡潔すぎる、というか中身がなにもなかった。
元々何もなかったが。

面接官①「エッ… で、では応募の動機を教えてください。」
ずんぺい(なんだでこいつ…若いくせに偉そうだで…)
ずんぺい「し、志望動機……?なんだで…?」
面接官①「えぇ… えっと、なぜ弊社を受けようと思ったか、です。」
ずんぺい「ハ、ハロワデ、応募して、受けに行けって言われたからだで…??」
面接官①(なにいってだこいつ……)

志望動機については様々な切り口があると思うが、熱意を伝えるとともに大切なことは論理性を持たせることである。
単に~な仕事がしたいから、と回答するだけでは不足なのである。
しかし、ずんぺいの頭ではそれは無理な話である。

面接官①「では……、次は……フォークリフトの免許はお持ちでは無いようですね…」
ずんぺい「ないだで。」
面接官①「車の免許はありますか?」
ずんぺい「あるだで!」
面接官①「!」
面接官①(ここだけやけに元気でたな…)
面接官①「ではPCの扱いは大丈夫ですか?簡単な入力ではありますが、正確に入力していただくことになります。」
ずんぺい「PCの扱いなら得意だで!アッアッアッ」
面接官①(アッアッアッ?キモイ…)
面接官①「では少し切り口を変えて…」
面接官①「前職をお辞めになられてからかなり期間あいていますが、その間は何をされていたんですか?」
ずんぺい「それは……ハロワの職員さんが絶対書かない方が良いって言うから……」
面接官①「?では何かされてたんですか?お仕事?」
ずんぺい「仕事だで!」
面接官①(なんで履歴書に書かないんだ、こいつ 逆詐称かよ)
ずんぺい「youtuberやってただで!」
面接官①「えっ??」
ずんぺい「それだけじゃないだで!作詞作曲、小説執筆、料理研究やってただで!」

面接官①「えっえっっ??youtuber?ヒカキンとかあの??」
ずんぺい「…ヒカキンの方が後輩だで……」
面接官①「」
面接官①(そういう問題じゃないだろ…)
面接官①「あの…お仕事の話を……」
ずんぺい「仕事だっただで!」
面接官①(なにこいつ…頭おかしい…)
面接官①「わかりました。本日の面接は終了です。最後になにか質問はありますか?」
ずんぺい「かわいい子いるだで??」
面接官①「…。えっと、ほかには??」
ずんぺい「特にないだで」
面接官①「そうですか、お疲れ様でした。」
ずんぺい「アイ」トコトコトコ…バタン
面接官①「…。あいつダメだな。会話が成り立たないわ。他の人と協力して欲しいのにしてくれなさそう。」
面接官①「だいたいyoutuberってなんだよ。職歴じゃねーだろそれ。」
面接官①「ちょっとググってみるか」
面接官①「濱崎ずんぺい…」カタカタ
syamu『コイニハッテンシテ…』
syamu『オィィィィィス!どぅも~!シャムでぇ~す!』
syamu『おほ^~』勃起
面接官①「……」
面接官①「ただの知的障害者やんけ…」

ずんぺい「今日はうまくいっただで」
ずんぺい「やはり元大物youtuber様にびびってただで」

―――翌日、職業安定所―――
ずんぺい「おはようだで!」
俺オナ職員「おはようございます、シャムさん」
ずんぺい「昨日はうまくいっただで アッアッアッ」
俺オナ職員「どうしてそんなこと思えるんです??」
ずんぺい「聞かれたことには皆こたえただで オラがyoutuberだったこと知ったら驚いてたようだったで アッアッアッ」
俺オナ職員「バカじゃないんですか?」
ずんぺい「エッ」
俺オナ職員「先方から昨日連絡ありましたよ。不合格って。」
ずんぺい「エッ!? な、なんでだで!おかしいだで!」
俺オナ職員「あれほどyoutuberだったことは言わないでって言ったじゃないですか」
ずんぺい「書類には書くなって言われただけだで…」
俺オナ職員「…まじで知的障害者かよ…」ボソッ
ずんぺい「だっ、だで!?」
俺オナ職員「企業①の人事担当者にめっちゃくちゃ怒られましたよ」
俺オナ職員「知的障害者なんか寄越すんじゃねえって」
ずんぺい「エッ… オ…オラは知的障害者じゃ…」
俺オナ職員「シャムさんがどう思おうとね、みんなシャムさんのこと知的障害者にしか思えないんですよ、特に動画見ちゃったら。」
俺オナ職員「担当者さんはシャムさんの動画見たみたいなんですよ」
俺オナ職員「あんな動画流すやつが会社に不利益になることを何もしないなんて思えないって」
ずんぺい「……。」
俺オナ職員「ほんと、ろくな動画ないんだから検索されるようなことしないでくださいよ」
ずんぺい「ウッ…ウッ……」シクシク

俺オナ「あと自己紹介も志望動機もまともにできなかったって本当ですか?」
ずんぺい「エッ…ちゃんと答えただで……」
俺オナ職員「自己紹介は名前と歳を言っただけ、志望動機はハロワに言われたから、って答えたらしいじゃないですか」
ずんぺい「それの何がおかしいんだで??」
俺オナ職員「……そこからかよ…」
俺オナ職員「自己紹介は名前と歳、簡単な学歴と職歴を話してくださいよ」
俺オナ職員「志望動機はなぜその仕事をしたいと考えたのか、それを筋道立てて答えてください。」
ずんぺい「スジミチ…スジミチ…」
俺オナ職員「今日は帰って、家でじっくり考えてみてください」
ずんぺい「……」テクテクテク バタン
俺オナ職員「あいつ本当に自分が天才だと思ってるのか?頭時間なるで…」

―――勃起宿舎―――
ずんぺい「……ただいまだで…」ギィーバタン
カスゴリ「どうだったい?」
ずんぺい「ダメだっただで…」
カスゴリ 「そう…また次頑張りなさい」
ずんぺい「ア、アイ…」
ずんぺい「オカサン…パルム…」
カスゴリ「オトサン帰ってきたらにしなさい」
ずんぺい「……」トコトコトコ

――数時間後――
焼肉「帰ったでぇ」
カスゴリ「おかえりなさい」
ずんぺい「オトサン…パルム食べたべしていい?」
カスゴリ「ずんぺい!」
焼肉「」バチコーーン
ずんぺい「ダデェェ! イダイ!」
焼肉「働きもせんで何がパルムか。」
焼肉「おかえりなさいも言えんのか、げに知的障害者かおまえ」
ずんぺい「ウゥゥ……オラだって職安行ってきただで…」
焼肉「そりゃ金になっとるのか?」
ずんぺい「求職中だで、行っただけじゃあ金にならないだで…」
焼肉「定職についてから一人前の口きけ、業人」
ずんぺい「シクシク」トテトテトテ…
カスゴリ「…。なにもあんな言い方しなくても…。」
焼肉「そうやって甘やかしてきたわしらが悪いんじゃ」
焼肉「わしも働けるなぁあと少しだ。」
焼肉「働けるうちに、せめて生きとるうちにゃあ順平にゃあ職についてもらわにゃあ」

既に還暦を迎えていた焼肉はかわいい息子をなんとかひとりだちさせる決心をしていた。せめてずんぺいが定職についてそれなりの生活ができるのを見て安心したかった。それが叶わぬ夢とも知らずに。

――座敷牢――
ずんぺい「シクシク…」
ずんぺい「もう嫌だで……」
ずんぺい「なんでオラが…オラが叩かれなきゃいかないだで…」
ずんぺい「オトサンが言うように職安通ってるのに……なんで叩かれなきゃイケない…」
ずんぺい「アッー カユイ……カユイダデ…」ボリボリ
ずんぺい「アッアッアッ!カユクナッテキタ!」ボリボリボリボリ
焼肉に殴られたショックとパルムを食べたべできないストレス、そして何より不採用への拒絶反応からアトピーが急激に悪化し始めた。
ずんぺい「オラ頭いいだで…!チティキショウガイシャジャナイケン!」
自らの境遇を客観視したくない思いからずんぺいは空想の世界にひたるようになっていた。
ずんぺい「そうだ… オラには待ずんぺいってくれているファンがいるだで…」
ずんぺい「たびたび現れるホモたちもいるし、復活したら稼げるだで」
ずんぺい「オラ、頭いい~」

――翌日――
復活したいと考えるようになったずんぺいだが、何をすれば良いのかわからず二つ目の企業面接の練習のためハローワークに向かっていた。
いつしかハローワークは家族からの就職圧力から逃れるための場所になっていた。
―とりあえずハロワに行っておけば文句言われないだで―
本末転倒である。
だが、そう考えればずんぺいのハロワへ向かう足取りも軽くなりついつい鼻歌まじりでむかうのであった。
ずんぺい「ダッダッ ダデェェ♪ダデェェ♪」

――ハローワーク――
俺オナ職員「syamuさんおはようございます。」
ずんぺい「おはようだで!」
俺オナ職員「syamuさん、この間応募した他の二社なんですが。」
ずんぺい「なんだで?」
俺オナ職員「なんだで?じゃないですよ!どちらも書類落ちでした。」
ずんぺい「ショルイオチ…?ショルイオチ…」
俺オナ職員「面接も受けられないってことです。」
ずんぺい「なんでだで!?」
俺オナ職員「syamuさん空白期間長いですからね、それが嫌がられたんじゃないですか?」
ずんぺい「そ、そんな…」
俺オナ職員(こいつマジでウゼーな)
俺オナ職員(どうせsyamuなんて誰も取らないって…)
ずんぺい「なんとかならないだで!?」
俺オナ職員「なんとかと言われても、ここは職を紹介する場所で、紹介された後はご自分でなんとかしていただかないと…」
ずんぺい「…。求人票ミテクル…。」
俺オナ職員「はい、どうぞ。」

ずんぺい「どの求人もオラの才能を活かせるものじゃない…」
ずんぺい「オラはもっとクリエイティブな仕事が似合うはずだで…」
ずんぺい「…。……。……あっ!?」

……………………………………………
株式会社 Freak Show
元芸人さん元youtuberさん大歓迎!
人を楽しませること、笑わせることに
興味ある方募集!
年齢不問
楽しいイベントの会社です。
月給14万より※能力に応じボーナスあり
所定労働時間8h/day
……………………………………………

ずんぺい「これはオラの経験が活かせそう…」

ずんぺい「」テクテクテク
ずんぺい「ここ、受けるだで」
俺オナ職員「…えっ!?本気ですか?」
ずんぺい「本気だで!」
俺オナ職員「ハロワ職員がこういうのもなんですが、疑ってかかった方がいいですよ、こういうの」
ずんぺい「大丈夫だで、オラの経験活かせるし」
俺オナ職員「そうですか…では応募しておきますよ…」

俺オナ職員『えっ!?あっはい。はい。そうです。えっ?すぐに??よろしいんですか?はい、はい。わかりました。伝えておきます。では2時間後ということで…。はい、失礼いたします。』
俺オナ職員「syamuさーーん!書類通りましたよ!」
ずんぺい「ほんと!?」
俺オナ職員「ほんとです。書類を送ってyoutuber経歴を伝えたら是非面接に来てほしいってことです。」
俺オナ職員「できれば今日これからってことらしいですけど、どうします?」
ずんぺい「行くだで!」
俺オナ職員「わかりました、二時間後に本社ってことでお願いします。」
ずんぺい「わかっただで!」

――株式会社 Freak Show本社――

ずんぺい「」コンコン
社員「はーい。あ、面接の方ですね?」
ずんぺい「はいだで。」
社員「社長が待ってますのでどうぞお入りください」

社長「こんにちは。ご足労いただきありがとうございます。」

あまりの緊張にずんぺいはついウォンツモードになってしまっていた。

ずんぺい「アイ…」
社長「浜崎さんはyoutuberをされていたんですって?」
ずんぺい「ソソソ…ヨネン…ヨネン…」
社長「ほほー 4年も?」
ずんぺい「ダデ…」
社長「他には作詞作曲、料理研究ですか」
ずんぺい「アイ…」
社長「どんなタイトルなんです?」
ずんぺい「サヨナラアトピー、新築祝い…」
社長「おぉ、有名な曲じゃないですか」
ずんぺい「!?シッテルダデ?」
社長「もちろんですよ」

社長「実は四年前浜崎の動画見ていましてね」
ずんぺい「ホ、ホント…?」
社長「ほんとですよ」
社長「それがきっかけでこの会社を立ち上げたんです。浜崎さんが入社して頂けるならありがたいです。」
ずんぺい「…わかっただで!入社するだで!」
社長「なにか質問はありますか?」
ずんぺい「ないだで!」
社長「わかりました。いまは求職中ですよね?」
ずんぺい「はいだで。」
社長「じゃあ来週からお願いします。」
ずんぺい「わかっただで!」

話はトントン拍子に進み、翌週入社することが決まった。通常は数日を使い慎重に入社するか判断するところだが、ずんぺいは嬉しかったのだ。
いままで人に認めて貰ったことがなく、貶されてばかりのゴミクズ扱いだった自分がここでは必要とされている。
それが堪らなく嬉しかった。
これで胸を張って両親にも報告できるし、なによりみんなが止めていたyoutuber経験が役に立ったのだ。
ずんぺいじゃなくとも喜ぶかもしれない。

だが、ここで最低限の質問をしておくべきだった。
いくら有頂天になっていようとも、"人間として"冷静に判断材料を得ているべきだったのだ。
どんなことで会社は利益をあげ、自分がどのような業務につくのか―。
これは忘れてはならない。

――勃起宿舎――
ずんぺい「ただいまだで!」
カスゴリ「おかえり」
ずんぺい「オカサン…職がきまっただで!」
カスゴリ「!?? 本当かい?」
ずんぺい「本当だで!」
カスゴリ「なんていう会社なんだい?」
ずんぺい「?エット 株式会社ふれーくしょー?」
カスゴリ「なんだい?シャケフレーク作る会社なのかい?」
ずんぺい「違うだで!もっとクリエイティブな会社だで!」
カスゴリ「クリエイティブ?」
ずんぺい「そうだで。」
そうずんぺいはその薄い胸をはった。
カスゴリ「なんにしても就職できてよかったね。オトサンも喜ぶよ」
ずんぺい「」ニタァ~

――その日の夜――
焼肉「帰ったでぇ」
カスゴリ「オトサンおかえりなさい」
ずんぺい「オトサン…オカエリ」
焼肉「おう、業人。職探しはどうだ?」
カスゴリ「それがオトサン!すごいですよ!」
ずんぺい「オトサン…職が決まっただで…」
焼肉「!? そりゃ本当?良かったな!頑張れよ!」
焼肉「で、どがいな会社なんじゃ?」
ずんぺい「株式会社フレークショーってところだで」
焼肉「フレークショー??なんじゃ、聞いたことない会社じゃのぉ」
焼肉「でも働けるならええな。ずんぺい、がんばれよ」
ずんぺい「アイ…!」
カスゴリ「それでオトサン、ずんぺいはこれを機に家を出るって。」
焼肉「本当?なして出るんじゃ?」
ずんぺい「最初は寮生活らしいだで」
焼肉「そうなんか」
焼肉「いつから出勤なんじゃ?」
ずんぺい「来週だで」
焼肉「来週??ずいぶん急じゃのぉ」
ずんぺい「それだけオラが必要とされる存在なんだで アッアッアッ」

内定を得てから浜崎家は家をあげたお祝いを開いた。
ささやかではあったが、焼肉、カスゴリそして下の姉妹二人がずんぺいの就職を心のそこから祝った。
両親にとっては老後の不安が無くなったこと。
下の姉妹二人にとっては負債が少し軽くなったこと。
それぞれがそれぞれの想いで喜んだ。
だが、それらの想いとは裏腹にずんぺいの運命は坂道を転がり落ちていった。

それから一週間。
ずんぺいは初出社の日を迎えた。
成人男性の物とは思えないほど少ない私物を寮に発送した。

ずんぺい「じゃあ行ってくるだで アッアッアッ」
焼肉「簡単にゃあ帰ってくりんさんなや」
カスゴリ「体に気をつけて仕事するんだよ」
上の妹「臭いんだよ」
柴田「二度と帰ってくんな、引きこもり」
ずんぺい「イヤーイヤイヤイヤ ミーンミンミンミン」

――株式会社 Freak Show本社――
社長と社員①は社屋内で近づいてくるずんぺいを眺めていた。

ずんぺい「」トコトコトコ
社長「お、きたな。おい、連れてこい。」
社員①「はい!」

社員①「浜崎さん、お疲れ様です!」
ずんぺい「あら、お出迎え??」
社員①「そうです。今日から浜崎さんのマネジャーを務めます、社員①です。」
ずんぺい「??オラの??」
社員①「はいっ! 浜崎さんはうちの大事なキャストですので」
ずんぺい「そ、そうだでか ちょっと恥ずかしいだで アッアッアッ」

社員①はずんぺいと背丈は同じくらいではあるが、体躯はラグビー選手を思わせる分厚さだった。彼は軽量級の県の柔道大会でベスト8まで勝ち進んだ。
柔道はボクシングと同様、選手の体重により階級制を敷いている。
軽量級と侮るなかれ、体躯こそ中量級や重量級には勝てないがその競技人口は柔道の階級の中でも屈指である。
それだけに、運動能力が高く柔道のスキルが高い者しか勝ち進むことはできない。
卒業後はその体力と、頭の回転の速さで専属マネを務めるようになっていた。
それだけの人間がずんぺいのマネジャーに抜擢されたのである。

社員①「じゃあ早速ずんぺいさんの訓練を行います。」
ずんぺい「訓練??」
社員①「そうです。まだずんぺいさんは荒削りですので、いまの純粋さを残したままもっと人を楽しくさせるスキルを磨いてもらいます。」
社員①「だいじょぶですよ。訓練しながら徐々に業務に入ってもらいます。」
ずんぺい「わかっただで!」
ずんぺい「それでなにを練習するんだで??」
社員①「じゃあ早速はじめましょう」

バチコーーーン
ずんぺい「ダデェェ!?」ビッターーン
ずんぺいは突如もんどりをうって倒れた。その様はまるで潰れたカエルのようだ。
なにがおこったのか?
社員①がずんぺいに背負い投げをかけたのだ。
一般的に、投げたあとは袖を引っ張ることで頭部を保護する配慮をするが、社員①はずんぺいに対しそのような配慮は一切みせなかった。

ずんぺい「ナ、ナニスルダデ…」
社員①「だから、訓練と言ったでしょう。」ズドン
今度は体落としをずんぺいに浴びせた。
この男、柔道未経験どころかほぼ障害者であるずんぺいに対しまったく手加減を加えるつもりはないらしい。

ずんぺい「ッ…! カハァ イダイ… イダイイダァ!」
社員①「まだまだいくぞ!おらぁ!」

倒れこんだずんぺいに対し、いとも簡単に腕ひしぎ十字固めに移行する社員①。
社員①の辛辣なところはただの腕ひしぎ十字固めではないところである。
掴んでいるずんぺいの左手を更に無理矢理返しているのである。
通常、腕ひしぎ十字は肘関節を破壊する目的で使われるが、この男はあわせてずんぺいの手首をも破壊しようとしているのである。
一方で絶対に各関節を破壊しないよう力を微調整してもいた。

ずんぺい「アッアッアッ… フヒュー ゼェゼェ… アッ~アウアウ…」
ずんぺいはあまりの痛みにただただ声にならない声を出すだけだった。

スゥ…
と、そこで社員①は関節技をといた。ずんぺいはあまりの痛みに芋虫のようにもがいている。

ずんぺい「ハァハァ…ダデェェ…ダデェェ…」
社員①「」ドガァッ
ずんぺい「!?」
這いつくばるずんぺいのこめかみに社員①のサッカーボールキックがヒットした。※絶対にマネしないでください。

ずんぺいは動かなくなった。
社員①の手加減のため、いのちの危険はなかったが、それでも第三者からは深刻だ状況に見受けられる。

職員①「おい」クイッ!
職員はそう促すと、派遣社員がどこからともなく氷水の入ったバケツを持ってきた。
職員①「やれ」
合図があると、派遣社員は氷水満載のバケツをずんぺいにむけて傾けた。

ドバドババジャーーー!

ずんぺい「っハッ!」
ずんぺい「ダデェェ…」
ずんぺいは氷水のショックで息を吹き替えした。
職員①は心なしかニタニタと不気味な笑みを浮かべているように見えた。

ずんぺい「な…なんでこんなことするんだで…………?」
それを職員①が冷たい眼差しで見やると
職員①「なんで…?こんなことぉ……?」
短いが明らかに怒気をはらんだ言葉が職員①から吐き出された。

職員①「おまえさあ、言うこと聞かない家畜ってどうなるかわかる??」

ずんぺい「これがオラの天職だで!11/?

ずんぺい「家畜…?オラはこの会社の……」
社員①「だから家畜って言ってんじゃねえか!」
バコドコ
社員①の蹴りはみぞおち付近にあたり、ずんぺいは呼吸すらできなくなった。
ずんぺい「ダデェェ……ダデェェ……」

社員①「いいか?おまえはうちの会社に入ったんだ、キャストという家畜としてな」
ずんぺい「ゼェゼェ……」
社員①「お客様に失礼があってはいけないからな、最低限のしつけが必要なんだよ、業人!」
ずんぺい「ど…どんなことやらされるんだで……」
ドゴォッ!
ずんぺい「アッアッアッー 」
社員①「家畜は喋らないし考えないんだよ」
ずんぺい「ダ……デェ…」

社員①「そうそう、求人票みて応募したんだろうけどな」
ずんぺい「……」
社員①「ハロワの求人票なんて嘘が混じってるもんなんだよ」
ずんぺい「エッ……?」
社員①「うちのキャストなのは間違いない。家畜だけどな」

社員①「給料でるなんて考えるな。出るのは飯だけだ。」
ずんぺい「エッ……!オカネモラエナイダデ??」
社員①「おまえを飼ってやるんだからその分天引きってわけだ」
ずんぺい「テンビキ…?ナンダデ…?」
社員①「ちょっと話しすぎたな、しつけの続きいくぞ」バシィ
ずんぺい「アッー」
ずんぺいは考えることを辞めはじめ、そして俺オナ職員が心配していたことだけを思い出していた。全ては手遅れだが…

…………
………
……
その日の晩遅くまで社員①の調教は続いた

…………
………
……
翌朝

ずんぺい「だ…だで…」
ずんぺい「アッアッアッ」
ずんぺいは言葉を発しなくなった。社員①の調教の賜物である。
社員①「起きたか、ゴキブリ 臭いんだよ!」
ずんぺい「イーヤイヤイヤイヤ ミーンミンミンミン」
社員①「お、ちゃんとしつけうまくいってるみたいだな」

社員①「今日試しに舞台に出すからな」
社員①「笑いがとれなかったら飯抜きだからな」
ずんぺい「アウアウ…」

――舞台――
そこは、舞台というにはあまりにも粗末であった。
サーカスのような大きめのテントの中に簡単な台が用意されている。その台は体液やらなにやらで汚れていた。
ずんぺいの出番はまだ先だった。
そこでずんぺいが見たものは…。
そこはいわゆる―見世物小屋―だった。

見るに絶えない奇形の女性や190cmを越える白痴の男性などが舞台に出ては客を笑わせていた。

震えはじめていたずんぺいに社員①がおもむろに口を開いた。
社員①「会社名のFreak Showだけどな、そのまま見世物小屋ってこった。」
社員①「株式会社 見世物小屋にしちまうと世間からの風当たり強いからな横文字にしたんだ。」
ずんぺい「……」
社員①「考えてみるとおまえら大物youtuberも見世物小屋だな。」
社員①「自分の私生活を切り売りしてんだからな。頭の足らないおまえらには丁度良い職場だろ。」
ずんぺいはなにを聞かされても言葉を発しない。しつけはうまくいっていた。
社員①「よし、そろそろ出番だぞ。お客様を笑わせてこい。」
ずんぺい「ダデェェ!」

――
それからのずんぺいは必死に笑わせにいった。
ガイジステップ、アトピーカイカイなど常人離れした動きをしていったがいまいちウケが悪い。
そうである、基本的にずんぺいは面白くないのである。社長と社員①はまとめ動画で確認したのみで採用を決めていた。
多くの動画は本当の意味で見るに絶えないものだった。つまらない。

社員①「これヤベーやつじゃん。てこ入れしないと。」
社員①は手を打った。

――
ずんぺい(アッアッアッ)
ずんぺい「ハァハァ…」
場内アナウンス「ここで190cm白痴男の再登場!」
ずんぺい「エッ…?」
190白痴「オアアア…!」
場内アナウンス「この二人での公開性交へと移ります!」
ずんぺい「エッ?エッ?」
そう場内アナウンスが告げると白痴はいきりたった物を無理矢理ずんぺいに咥えさせた。
ずんぺい「オゴッ オェー」
その情けない姿に客は沸いた。
白痴「」ドゴォッ!
ずんぺい「ダデェェ!」
張り手をくらい、ずんぺいは四つん這いになった。
そこに白痴の物がずんぺいの肛門を割って入っていく。
ずんぺい「ダデェェ!アッアッアッ!イダイイダイ―!」
客、爆笑である。

そうして夜はふけていった…
―――

それからのずんぺいは懸命に働いた。
笑わせてるのか、笑われているのか。
もはやそれは問題ではない。笑いの渦が起こればそれで良い。
例え給料がなくても、出される日二回の食事が粗末なものでも。ましてや、日々白痴に尻を掘られようとも…。

いままでの社会的に死んでいる人生よりも達成感があったのだ。
とはいえ、見世物小屋でキャストを務めるということがずんぺいが求めていた社会的地位とはまったく違うものではあったが。ずんぺいにそれに気付ける知性はなかった。

社員①のしつけ、調教も効果的だった。焼肉の指導ではずんぺいの根性を叩き直すには不十分だったのだ。


今日もずんぺいはみんなを笑わせるため舞台にたつ。
「これがオラの天職だで!」
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