smile (1)
まいこ「ちょっとやめてよそれ!」
あの時、兄貴にもっと強く言っておけば・・・
まいこ「聞いてんのか!?」
暴力に訴えても兄を止めていれば・・・
まいこ「おい、ひきこもり!」
――コンナコトニハナラナカッタカモシレナイ

まいこ「マジ?お姉ちゃんそれほんと・・・?」
濵崎家長女「本当よ・・・兄さん2ちゃんねるでめちゃくちゃ叩かれてるし、そっちの住所まで特定されてるらしいわ」
まいこ「うそや・・・ありえへん・・・」

まいこ「・・・ってわけなんよ」
カスゴリ「嘘や!嘘って言うて!あの子がそんなことしてたやなんて・・・」ウウッ
焼肉「あの業人・・・俺の前ではそんなことしてる素振りいっぺんも見せへんかったぞ」
まいこ「とにかく!アイツにこれ以上パソコン使われたら、ウチらオシマイや!」
焼肉「当の本人はもう寝とるようやな。
まいこ、パソコン見てどうにかしてくれるか?」
まいこ「うん!パソコンに関してはウチが一番わかってる(あのクソよりも確実にな・・・)」

まいこ「(アイツはキャッシュの仕組みなんてようわからんはずや。
おそらく・・・)」
まいこ「(やっぱな。ブラウザでYOUTUBEにログインしたままや)」
まいこ「(あとは簡単・・・非公開にしてパスワードを適当に変更して・・・)」
ポチポチッ

まいこ「ふぅ・・・。お父ちゃん、終ったで!」
焼肉「おぉ早いな。さすがはまいこや。
せやけどココの(住所)ばらまかれてるんやろ?
それはなんとかならんのか?」
まいこ「うーん2ちゃんねるに削除依頼は出してみよか思うねんけど、書き込みはあちこちに拡散されとるし・・・」
まいこ「(情報の授業で習ったけど・・・)こういうのは一旦広まると全部消すのは難しいんや。
できることは変な荷物が届いても開けないとか、不審者に警戒するとかやな」
焼肉「なるほどな。まぁ不審者に関しては大丈夫や。
俺が家族を守る。たとえどんな事態になってもな」
まいこ「お父ちゃん・・・」ウルウル

(翌日・・・。)

syamu「あれぇ!?丘ピーポー!?いつものパスワードでログインできなくなっとるやないか!」
syamu「オカサン・・・パソコンヤケド・・・イジッタ・・・?」
カスゴリ「・・・なんのことや?うちは知らんで・・・」
カスゴリ「そんなことより10時のおやつ食べへんかー?」
syamu「ソソソソ・・・」

syamu「(なんやようわからんけど、まいっか。なんとかなるやろ・・・なんとか」オナカプクプク

これで全て終わった思ったんや。
ウチが・・・ウチが甘かった・・・。


(まいこの大学にて・・・)

まいこ「(はぁ~ウチももう大学生かぁ)」
まいこ「(まだ慣れないことばかりやけど、友達もできたし色々楽しみや)」
???「・・・あのさ、ちょっといいかな?」
まいこ「えっ!?は・・・はい!」
???「君・・・濵崎真○子さんだよね?」
まいこ「はい・・・そうですけど・・・(なんやこの男子・・・初めて見る顔やわ)」
???「やっぱり! syamuさんの妹!!」
まいこ「!?は?シャム?誰やそれ」
俺オナ民「何言うとんの~あの大物YouTuber、syamu_gameの妹やろ君?」
まいこ「(もしかして・・・兄貴のこと言ってんの・・・?まさか・・・そんなこと)」
俺オナ民「いや~初めて素顔見たけど、君お兄さんソックリやね。
でもどっちか言うたらお母さんのほうに似とるかな?」
まいこ「!!(なんやコイツ・・・!)」
俺オナ民「ねぇ、syamuさんに会わせてくれへん?俺syamuさんの大ファンでなぁ・・・是非お目にかかりたいんやけど」
まいこ「ウチ・・・ウチはなんも知らん!なんも知らんわ!」
俺オナ民「あっ・・・ちょっと!ちょっと待って!」

(まいこ帰宅。)

カスゴリ「おかえり~。お疲れさん」
まいこ「・・・・・・・」
カスゴリ「なんやまいこ。機嫌悪そうやな?」
まいこ「なんでもない!」

syamu「んむ~~黒騎士かぁ~~。
俺の真似しとるっちゅーことは俺のファンやな。間違いない」パルムタベタベ

ドゴオッ!!
syamu「イダァァァァッ!!!イタイダデェェェェ!!」
まいこ「お前のせいやぞ!!」
ドスドスドスバタンッ

syamu「(???・・・なんや・・・いきなり蹴ってきて・・・)」
syamu「(ま・・・まぁええわ。発情期かなんかやろ。気にせんとこ)」


ドスッ ドスッ ドスッ

まいこ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」
まいこ「(・・・まぁこんなん一回こっきりやろ・・・私も熱くなりすぎた・・・)」
まいこ「(!?)」
まいこ「(涙?なんでウチ・・・)」フキフキ

(数日後)

まいこ「そんでさ~つい買っちゃってさ~」
友人「あっはは!マジ~?まいこ意外に単純~!」
まいこ「えへへへ!」


???「あっ来たで!」
???「ほんまにあの娘なん?ほんま?」
???「めっちゃ面影ある~~」

友人「なんや?男子がめっちゃ集まってる。なんかまいこのこと見てない?」
まいこ「・・・・・・!」
まいこ「(まさか・・・な)」

テクテクテク

俺オナ民「きゅ~れ~」
俺オナ民「ぷっおいやめろって」
俺オナ民「おい!ひきこもり!聞いてんのか!」
俺オナ民「ばっか!ぶははははははは!」
まいこ「行くよ!」ダッ
友人「ちょっまいこ!待って!待ってって!」
まいこ「・・・・・・・」ダッダッダッ

(数カ月後)

友人「オープンキャンパス楽しいなぁ~」
まいこ「さっきの出店のクレープめっちゃおいしかったね~」
友人「ねぇ映研が講義室で映画上映してるみたいよ。見に行こ!」

(講義室にて)

映研部員「えぇ~続いての映画はですね、みなさんにお約束します。
爆笑間違いなしです!保証します!」
観客「おぉ~~~~!!!」
まいこ「(どんな映画なんやろ・・・)」


映研部員「準備が整ったようです。
それではどうぞ!」

映画『3・・・2・・・1・・・』

映画『ウイイイイイイイッッッッス。どうも、シャムでーす。
まぁ今日はオフ会、当日ですけども』
まいこ「ひっ!!!!!」
映画『参加者は誰一人来ませんでした。ガチャ』

私はその場で気絶しそうになった。
なぜならスクリーンには他ならぬ私の兄が映っていたからだ。

映画『(ナレ)この男、名前をsyamu_gameという。
彼の所在地は我らが大阪府。
見てみたまえ、この気持ち悪いグラサン野郎を。
人望の無さをわからず、勘違いしてオフ会を開いた結果!』
映画『(syamu)参加者0人!』
観客「どっ!(爆笑)」
まいこ「」ダッ
友人「あっまいこ!どしたん?まいこ!」
まいこ「あっ!」ズデーン!!

まいこ「いたた・・・」
まいこ「!」
観客「ヒソヒソヒソヒソ・・・」じぃ~~っ
まいこ「ひっ・・・」
映研部員「どうしました?大丈夫ですか?」
(まいこの妄想)<お前・・・syamuの妹やろ?
兄貴がこうやってもてはやされて・・・嬉しいやろ?>

まいこ「いやあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」ダダダッ!!

(数週間後)

焼肉「・・・まいこが不登校やて?」
カスゴリ「うん・・・なんか大学で嫌なことがあったみたい。
でもハッキリとした理由は話してくれないんや」
焼肉「うーむ・・・まいこが部屋にこもるくらいや。
相当えげつないことがあったんやろ・・・」
syamu「ん?どうしたんや二人とも、深妙な顔して(パルム食後)」
焼肉「お前には関係ない話や。首つっこむんやない」
syamu「でも、まいこがドーノコーノ言うとったやないか」
カスゴリ「あのな、理由はわからんけどまいこが大学行けへんようになったんや」
syamu「えぇ!?まいこが!?」
カスゴリ「せや・・・ジュンくんは心配せんでも大丈夫や。部屋に戻り・・・」
syamu「・・・・・・・」
syamu「ふ~~ん、ほぉ~~」


(翌日・・・)

まいこ「(もう何日こうしてるんやろ・・・。
大学行かなお父ちゃんお母ちゃんがどう思うか・・・)」
まいこ「(でも・・・でも・・・アカン・・・アカン・・・なんで・・・なんで私がこんな目に・・・)」

カスゴリ「ほな行ってくるで~」
syamu「おほ~いってらっしゃいだで~。あっパルム忘れんといてな!」
カスゴリ「はいはい」
バタンッ

syamu「・・・・・・」


まいこ「(トイレ行きたい・・・オシッコ・・・。
でも出たらアイツの顔を見ることになる・・・。どうしよ・・・)」
ガチャッ
まいこ「!(お母ちゃん? アカンこんな顔見せられへん・・・)」ゴシゴシ
syamu「ウイイイイイイイッッッッス!お邪魔しまっせぇ~!」
まいこ「!?」


syamu「久しぶりやな~。なんや、どしたん?」
まいこ「・・・・・・」
syamu「そっぽ向いてぇ、どうせワンワン泣いてて、見せられる顔やないってところか」
まいこ「・・・・・・」
syamu「不登校になったんやって?
いつもの威勢の良いまいこはどこ行ったん?
いつもみたいに蹴ってこないんか?お?」
syamu「まぁ気持ちはわかる。
オラも働かんようなって長いからな。
よーーーーーーーーくわかる!」
syamu「でもな、諦めたらそこでゲームオーバーや。諦めたらアカン。
オラものびハザで何度もあきらめそうになったけど、我慢してがんばって何度もクリアしてきたんや」
syamu「まいこはできる子や。やればできる!
だからがんばり!な?な!?」

今思えば、兄貴は兄貴なりに私を励まそうとしていたのかもしれない。
でも、その時の兄の言葉はひとつひとつが私の感情を逆撫でした。

syamu「なぁ?なぁ?聞いとるんか?オウオウ!オウオウオウオウ!?」
syamu「いい加減こっち向けやぁ。おい!聞いとんのか!?」グルッ

まともに兄の顔面を見た。
その時、私の中のナニカがコワレタ。

グッ

ギリギリギリギリ

syamu「ゴホッ・・・エ”ッハァ・・・」

私は兄の細い首を握りしめていた。
とても、とても強い力で。

syamu「ナニ・・・スン・・・ネン・・・」
両手の力はどんどん増していく。
兄の口からはブクブクと泡が見え隠れする。

syamu「マイ・・・・・・・コ・・・・」
syamu「・・・ゴメン・・・ヤ・・・デ・・・」グタッ・・・


数分間が永遠と思えた。

我に返った時、目の前には白目を向いてぐったりした兄の姿があった。

まいこ「あ・・・・・・」

ジョワアアアア・・・

その時、やっと確信した。
――私の人生、モウオワッテタ・・・

カスゴリ「ただいま~」
カスゴリ「ジュンくん~パルム買ってきたで~溶けんうちに食べや~」
カスゴリ「ジュンく~ん?あら?寝てるんやろか?」
カスゴリ「冷凍庫入れとくか・・・」

カスゴリ「?・・・!?」
カスゴリ「え・・・え? まいこ・・・?」
カスゴリ「まいこ!まいこおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

――ワタシノジンセイ、モウオワッテタンダ・・・

――ジャア、チャントオワラセナイトネ・・・

――ゴメンネ・・・ゴメン・・・ゴメンナサイ・・・

――オトウチャン・・・オカアチャン・・・

――オニイ・・・チャン・・・

――・・・・・・・

――




(完)

250: まいこの人生 :2018/08/24(金) 21:01:18
以上「まいこの人生」でした

妹さんには2回も酷い役をやらせてしまいました
書いてて鬱になりそうでしたよアッアッアッ
次回作はこれより少し明るめのものを書きたいですね

ただ、2作連続の投稿となってしまいました
もし何か問題があれば間隔を空けようと思っております

それでは、また
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/10596/1532784544/